e-story's blog

様々な物語を通じて、成功への流れを学ぶ。

2049年のレーザービーム ① カズキ

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併合が発表されてからC国人の態度が露骨に変わった。

 

明らかに日本人を見下し始めていた。

C国人による暴行事件が頻繫に起こった。

 

おとなしい日本人はやられるばかりだった。

無銭飲食や万引きを見ても見ないふり。

警察に言ったところでC国人は捕まえない。

 

何故かK国人まで便乗して暴れ始めている。

 

でも長年の平和で牙を抜かれた日本人は抵抗しなかった。

 

カズキの大学でも同様だった。

 

(なんでやられっぱなしなんだよ!)

 

カズキはTVやネットニュースを見て憤りを覚えた。

 

日本人の若い女性たちが狙われていた。

大学にもほとんど来ていない。

何人か暴行の被害にあっていた。

でも男達は何もしない。

立派な平和主義者達。

 

「警察に任せよう」

 

テレビのコメンテーターは言っていた。

 

(ふざけた野郎だ、てめえの妻子が同じ事されたら黙っているのかよ!)

 

彼女のサキが暴行を受けるような事があれば

我慢できないだろう。

彼女も今大学を休んでいる。

現段階ではしょうがない。女性が今外出するのは危険すぎた。

 

情けなかった。

自分の愛する人達も守れないのか。

外国人の顔色を伺ってこの先生きていかなければならないのか。

 

国を奪われるとはこうゆう事なんだ。

(俺はなんにもできないのか・・・)

 

大学で勉強する気になれなかった。

勉強したところで、この日本で役に立つとは思えない。

(絶望しかない・・)

カズキは肩を落としながら家路につく。

 

帰ると家の前が騒がしい。パトカーが止まっている。

(おいおい、なんだよ・・)

 

「ああ、カズキ!」

 

母親が駆け寄ってくる。

「大変だよ、父さんが、父さんが・・」

「落ち着いてよ、母さん。父さんがどうしたの?」

 

その時手錠をかけた父親が警官に付き添われ玄関から

出てきた。

 

「父さん!」

 

駆け寄ろうとするカズキを警官が制する。

父親が叫んだ。

 

「カズキ!

 父さんは何も間違ったことはしていない。

 お前に今まで教えてきたことはすべて真実だ。

 忘れるな!

 日本を取り戻せ!」

 

そう言った父親を警官が乱暴にパトカーに押し込める。

そして、サイレンをならしパトカーは走り去ってしまった。

 

「母さん・・、行こう」

 

失神寸前の母親をかかえ、カズキは家に入った。 

 

「いったい何があったの?」

 

泣いている母親から話を聞くのは一苦労だったが

おおむね概要はつかめた。

 

父親が仕事帰りにC国語が日本の女性を乱暴しようと

している現場遭遇したらしい。

父は躊躇なく、助けに入った。

父は腕っぷしがえらく強い。二人いたC国人を半殺しにした。

 

女性を病院に運ぼうと救急車を呼んでいる隙に二人は

逃げた。父は気にせず救急車をまち、女性を病院に運んだ。

その際、名前や住所、連絡先を病院から聞かれ、答えた。

 

警察はそこから、父にたどり着き逮捕した次第だった。

 

「父さんはなにも悪いことはしてないじゃないか!」

ふつふつと怒りがこみ上げる。

 

「女性を乱暴したC国人はどうなったの!」

「わからないわ。けど父さんが一方的に悪いことになっているの。」

 

称賛されてもいい行為だ。

ただ相手が悪かった。支配階級の奴らに手を出せば、

こうなるのは分かっていた。

 

(くそみたいな世の中になっちまった・・)

 

父は長い物には巻かれろ的なことが出来ない人間だった。

今の日本ではうまく生きられない。

 

そして、その性質はカズキも受け継いでいる。

 

もう父親には会えない気がしてくる。

C国人を痛めつけた罪は大きいだろう・・・